黄瀬戸カップ

最近作の手びねりのコーヒーカップです。


信楽の白土に赤土を2:1の割合で混ぜて、これに新鍋白土を20%加えた


粘土で、手びねり成形しました。


鍋土が黄瀬戸の釉薬と反応して、緋色がいい色で出てくれました。


生乾きの状態で掻き落とし柄を施してから、持ち手を付けて一回目の


700度での素焼きです。次にこの素焼き後のカップに、濃い目の白化粧土を


掻き落とし柄に刷り込むように施します。そして最後に化粧土を残すところと、


掻き落とし柄以外をスポンジでふき取り、もう一度700度で素焼きします。


素焼きが上がったところで、ペーパーやすりをかけてきれいにします。


持ち手には飴釉を、ボディーには黄瀬戸釉をそれぞれ通常濃度の釉薬を


水で1.5倍に希釈して薄めの施釉をします。飴釉を先に浸け掛けします。


黄瀬戸は霧吹きで掛ムラを作りながら施釉します。薄い掛けムラのところに


緋色が見え隠れしてくれて面白い風情です。飴釉の持ち手にも黄瀬戸釉を


構わずムラに掛けると、いい雰囲気がでてきます。


そして僕は、1,235度で本焼成しました。電気窯で焼く、今の時代の僕なりの黄瀬戸の器です。