五日

5日目の東京のこと。

昨日は久しぶりの青空から優しい陽ざしと、気持ちのいい風が吹く、綺麗な日でした。今日の肌寒いシトシトの雨降りも、昨日のような日があるから、夏を待ち続けることができますね。東京に帰って5日目、何時もながら帰宅直後から続く、ここが自分の場所でないような落ち着かない気分があります。仕事や持病の診察などなど、予定のことをサクサクと済ませて、ひなげしのテストピースのお皿と、椿柄の器を早く焼成したい思いでいます。


5日前のアトリエのこと。

藤、すすき、がまの穂、ぺんぺん草、紫式部、梅、百合、水引、蓮、槿、椿、そしてひなげしと、庭や散歩道の山や水辺に咲く草花を、ほとんど季節に追い越されながら、器に描いてきました。鍋敷きに白い椿を描いたことで、もう終わりにしようとしていた花なのに、まだ描きたらなかったようで、またまた描き始めています。

ひなげしの間隙をぬって、鍋敷きからお皿、深鉢と、気づけば数十枚も描いていました。この花への執着っていったいなんなのだろう……。

ここ東京でも、暇になるとスケッチブックに次の椿の器の構想を描いている自分にビックリです。こうなったら飽きるまで、徹底的に描いてやろうと、今、東京で思っています。