泣かずに割りました。

ひなげしの27cmのお皿は、やはりNGでした。

焼き物の神様は、そう簡単に納得できるものを、作らせてはくれません。そうだよね、当たり前だよね……。


ひなげしのあの真赤な花に良かれと思って使った、赤化粧土の発色が鮮やかすぎて薄っぺらで、合わせて無表情なディテールが、全く許せません。いやいや、これを選択した自分が許せず、と言ったほうが正しいのですが…。

ということで、庭の隅で泣かずに割ることにしました。

もう一度、全てのことを初手からやり直しです。またまた迷い子になってしまった気分です。この頃は、こうしたことが悲しいのか、楽しいのか分からなくなってきています。焦らずゆきます。


ひなげしの蕾は、真下に首を垂れているのに、花が開くと、太陽を真っ直ぐに見つめるように上を向きます。花びらが落ち胞子になると、怪しくて可愛いとぼけた姿になります。そしてそれらに対比して、ギザギザの葉とのバランスは、なんと魅力的なのでしょう。蕾と花と胞子と葉の4つの姿が並ぶと、またまたスケッチしたくなってしまいます。花と胞子が無くなるまで何枚も描きました。


写真は、赤化粧土を使わずにいつものやり方で、弁柄と茶呉須で描いたひなげしのカップです。弁柄の線描きと黒いべた塗りした背景と、茶呉須の赤い花では、やはり月並みで面白くも何ともありません。あああっ、面白くないなぁ~。

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コメント: 2
  • #1

    (金曜日, 03 7月 2015 22:11)

    親しい友人さま
    コメントありがとうございました。鍋敷きのオーダーが刺激になり、またまた白い椿が始まったりと、いろいろ楽しませていただいています。気に入っていただけたようで良かったです。安心しました。

  • #2

    (金曜日, 03 7月 2015 22:30)

    清水の秘蔵っ子ちゃん
    いやいやホント助かりました。ありがとう。涼しくなるころには、清水の秘蔵っ子専用の鍋敷きを作らせていただきますね。ひなげしが上手くゆけば、ひなげしで。そうでなければ、またまた椿かもです…。