夏が行ってしまう。

一週間振りに山之郷へ帰って来ました。

一段と空が高くなってきています。稲田から水が抜かれていて、もう稲刈りも始まっていました。お米の甘い良いにおいが、黄金色の田んぼから香ってきます。お米の国の人だからでしょうか、幸せな香りとこの美しい風景がたまらなく好きです。こうべが垂れた稲穂の背景に濃い緑の木々、まだまだ強い夏の名残りの陽ざしと青い空。でも吹き抜けてゆく風はもう秋そのものです。

あっという間に、庭の栗の実も大きくなっていました。無花果も美味しくなってきました。そしてトンボも赤くなり始めています。

この一週間で、季節は秋の準備を着々と進めています。誰がどんなに抵抗しても、もう止められないところまで来てしまっています。

ああっ、、、大好きな夏が行ってしまう………。

 

秋が嫌いな訳ではなく、秋の背後にある冬が大嫌いなのです。年寄りの痩せた体に、冬のあの厳しい寒さが辛いだけなのです。

窓から虫の声が聴こえてきます。寒いくらいの冷たい風も入って来ます。

今夜もエアコン無しで、ぐっすり眠れそうです。

おやすみなさい。