誰の仕業でしょうか。

朝晩はぐっと寒くなってきましたね。

 

妻が昨日剪定した紫陽花の枝葉の上に、今朝落ちたであろう柿の葉の憎いほど美しいカラーバランスです。目を奪われて、心も奪われてしまって動けません。秋の仕業、それとも、ひょっとすると神様の仕業でしょうか……。

黒の斑点の大きな深紅の葉が、今朝の秋の主題でしょう。濃緑の縁を持った黒の斑点が深紅の色と相まって絶妙の美しさです。そして鮮やかなバーミリオンからクロームイエローに変わろうとする葉や、ドライになった紫陽花の白い花共々を、従えているかのように見えます。

 

こうして秋が深まってくると、例年通り寝室の窓に結露も始まり、朝一番の仕事は、2階の全ての部屋の窓拭きになります。早々にこの仕事を終わらせ、まだ覚めぬ目をこすりながら外に出ると、庭全体には朝露が下りて、朝日にキラキラと輝いています。朝一番の空気を深呼吸します。はく息が白くなるのもそう遠くないことを、この冷たい空気が教えてくれています。そして、この空気の中に冬のにおいがします。遠くの焚火で燻った煙の中に、庭に落ちる枯れ葉の中に、覚悟をしなければいけない、僕の嫌いな冬の気配がします。