またまた3つのP

久しぶりの30cm超えの信楽の大皿です。

 

山之郷で作陶をはじめて6年、当初から何時も器を作る際に心がけていたのは、出来るだけ薄く軽く作ることでした。それが使い手の使い勝手の良さに繋がると、勝手に決めていました。しかしそれが本当にそうなのでしょうか…。

 

そこで今回は逆に粘土をたっぷりと、思いっきり厚くどっしり&土の味わいを活かすをテーマに、大き目の鉢と皿を作ることにしてみましたが、しかしこれが面白いことに何だか訳もなく難しく、薄く軽く作ることに慣れた体には、何をどうしたら厚く重くできるのか分からず、、、、あははっ、電動ロクロの上で四苦八苦です。面白い難しい面白いと言いながら、何度やり直したことでしょうか。

 

それでも、何とか厚くしっかりとした口作りをした大皿を、作り上げ焼き上げてみると、想像以上の何ともいい味わいです。薄く軽い器にはない、圧倒的な存在感です。陶土の持つ土の良さが、そのままざっくりとストレートに出てきているようで、気に入っています。

作陶のテーマの3つのPを、この陶土の味わいに負けないように、弁柄を小筆や大筆で大胆に殴り描きしてみました。

写真でこの皿の重さや厚み、味わいが感じられるでしょうか。そして、きっとこの重さも使い勝手の良さに繋がるだろうと、出来上がった今は思っています。まずは、早く使ってみたい。