直径20cmの中鉢です。
成形した白御影土の中から黒い雲母などが、見え隠れしています。呉須の濃度もありながら、透明感のある発色も還元焼成の特徴です。カチッとしっかり焼き締まった感じも、気に入っています。
ここに来て、寝ていることが多くなった白吉です。あんなに好きだった外には、医者から止められていることもあって、出してあげることが出来なくなってしまいました。いつもいつも窓から外を見ています。かわいそうに、外に出たいんだよね。自由な外が好きなんだよね…。
3~4年前のまだ外猫だった元気なころは、去勢された雄猫とは思えない、喧嘩には強いご近所では最強の猫でした。毎日3~4回ほどの縄張りチェックの見回りで、庭をゆったりと歩く姿に風格すら感じていました。白い猫は大きくなると言われていた通り、近所の猫とは比べ物にならないくらい大きな猫でした。そして、猫にはめっぽう強かったけれど、人間にはとても従順で可愛い奴でした。そして今もとても静かで従順で可愛い猫です。
アトリエの庭で、嬉しそうに寝ている白吉を中鉢に描いてみました。風の音と一緒にウグイスやメジロや熊ん蜂の声が聴こえてきます。うとうと夢見心地の白吉の白いしっぽから白い花が咲き始めると、庭中に白い花が広がってゆきます。白い花からは、優しく静かないい香りもしてくるようです。静なアトリエで、幸せそうな白吉を描いていて、僕も幸せになっていました。