30cm角の織部の角鉢です。
ヘラ跡やカンナ跡も残し、そこに渦巻き柄や蛇腹柄や花柄の押印を思いっきり全体に入れた、ぶ厚くて重いざっくりとした角鉢です。
四隅の一部に飴釉を薄くかけ、濃い目の黄瀬戸釉を荒っぽくムラになる様に霧吹き掛けです。残りの部分には、織部釉を柄杓で何度も掛け過ぎるほど掛けてしまいました。掛け過ぎて釉薬がはじけて釉剥がれを起こすほど、濃すぎたところもあって、そして流れ過ぎて棚板に流れ出したところもあって…。
でもそれもこれも全部この角鉢の、荒っぽい良さだし景色だと、棚板に流れ出した釉薬を金槌で叩きながら思っています。
鉢の隅にしずくの様に垂れた下がった織部釉も、何とも魅力的です。
粘土や釉薬の持つ質感や量感を豊かに表現できるのも、織部釉薬ならではです。
それにしても、次から次へと、作っても作っても、いくら作っても作り足らないこの思いは、何処からくるのでしょうか。もうアトリエの中は、愚作で一杯です。
コメントをお書きください
三郎兵 (木曜日, 06 7月 2017 09:02)
30センチの角皿・40センチの丸皿と続けて大作ですね。次は50センチになりますか!出来上がり楽しみにしています。
koh (月曜日, 10 7月 2017 07:24)
三郎兵さん
現状のお窯の間口が50cmですので、ここが最大です。何しろ、成形〜素焼き〜本焼きで、1.5〜2割は小さくなってしまいます。後はお窯を今以上に大きくするかです…。あははっ。