織部の大皿

たたら板作りの40cm超えの大皿です。

何をのせましょうか。

 

大きなタライで掛けた、たっぷりの織部釉薬の濃度も発色もすこぶる良くて、希釈した飴釉薬をスポンジで施釉してから、黄瀬戸釉薬をいつもより濃い目にして、霧吹きでムラに掛けしたところが、程よく黄金色に輝いているようで、この色調が気に入っています。

織部釉の下の部分には偶然の程よい火間もあって、いやいやいい感じです。やろうったって、こんなに上手くゆくことなんて、なかなかあるもんじゃない。まあ、上手くいくときって、こんなふうに簡単にいくもんなんでしょうね。

肉厚の皿の表面には無作為に素手で叩いた跡も残っていて、あちらこちらには指跡まであります。そしていつもの悪い癖です、そこに渦巻き柄や花柄や蛇腹柄のオリジナルの押型印を、ところ構わず表にも裏にも、やり過ぎかなっと思いながらも、目いっぱい入れ過ぎるほど入れてしまいました。だけど、ここに釉薬が掛かって焼き上がったらどうでしょう、程よく見てしまうのが不思議です。押印柄の集合の魔力というやつでしょうか、釉薬のお蔭でしょうか、それとも、焼き物の神様や火の神様のなせる業でしょうか………。

ありがたや。ああっ、ありがたやです。

コメントをお書きください

コメント: 2
  • #1

    三郎兵 (日曜日, 10 9月 2017 09:13)

    とても素敵な作品ですね。押型印が何種類もあり一杯入れてもいい
    感じになるのですね。(◎_◎;)

  • #2

    koh (金曜日, 15 9月 2017 14:06)

    三郎兵 さん
    先日は、グラマラスなカボチャをありがとうございました。カボチャの何とも素朴で朴訥とした姿に魅せられて、何枚か絵を描いたのですが、それでは飽き足らずで、ついには粘土でカボチャを作っています。面白くて楽しくて、もう3~4個目になるでしょうか……。
    魅力的な姿に、創作意欲を刺激されています。ありがとうございました。