大好きな織部釉をたっぷり掛けた、高さ30cmの花入れです。
重いぞ~っ。
この重量が、そしてこの粘土のしっかりとした厚みが、この花入れの質量感や存在感になっているようです。
織部釉を思いっきり掛け過ぎるほど掛けてしまった結果、飴釉に黄瀬戸釉を霧吹き掛けした下部までの、縦へのひと流れが、この花入れの景色になってくれています。
棚板を支える30cmを越える支柱が無く、仕方なしに窯の最上段で焼成したため、織部釉薬としては、焼成温度が高かったのでしょう、中心付近には3つほど釉薬のブク(釉薬が溶けて泡が出来てこれがはじけた状態)が出てしまいました。
高さ80cmほどの窯内の焼成時の温度分布は、最下段が最も低く、最上段が最も高くなってしまいます。焼成時の設定温度1,240度を、きっと5度ほど越えてしまったのでしょう。以前は何度もこのブクで失敗していて、もう充分に懲りていたはずなのに……。ホント残念なのですが、久しぶりにやってしまいました。確実に回避できたはずなのに、、、出るべくして出してしまいました。
このブクをこのままと言うのも忍びなく、次回の本焼成にもう一度この花入れを窯に入れるつもりでいます。
コメントをお書きください