直径7cmほどの中が空洞の玉を作り、2~3時間寝かせて粘土の動きを安定させたところで、指先を使っての成形です。時間を忘れる楽しい作業の始まりです。
分厚い塊の粘土は、焼成時に割れてしまうことがあるので、椎茸の頭の傘の部分は空洞の玉を利用ます。傘全体がおおよその形になってきたら、程よい大きさの茎を取り付けますよ。
そしてここからがもっともっと楽しくなります。
木べらやお箸やつげの櫛や小さな瓶などで、押したり彫ったり削ったりを繰り返しながら、自分流のキノコを作ってゆきます。何でもいいんです。自分が感じるままに、櫛目つけたり渦巻き印を押したりと、程よいところまで楽しみます。
ここで言う程よいところがとても大切になります。過ぎたるは及ばざるが如しで、やりすぎるといいことがありません。楽しくて思わず触りすぎると、粘土が乾いてきてひび割れしたり、あれもこれもといろいろやりすぎて柄が幾重にも重なり、何が何やらわからなくなり、面白みにかけたものになったりもします。
止め時が難しいけれど、いずれにしても程よくです。
傘の外側は飴釉薬を希釈したもので、内側と茎は黄瀬戸釉薬をやはり希釈したものを霧吹きで、ふわっとした感じに仕上げます。
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お京 (火曜日, 10 9月 2019 09:57)
茄子と玉ねぎに続いてのきのこも素敵ですよ。
リアルなきのこの雰囲気の中に、永島さんのオリジナリティな表現が溢れていていい作品です。
用途はなしでしょうが、ペーパーウエイトにもなりますよね。
koh (火曜日, 10 9月 2019 14:54)
お京さん
コメントありがとうございます。
千葉の山の中のアトリエは、台風15号で停電が続いていて、お風呂、エアコン、冷蔵庫もダメで、携帯も圏外、もちろんTVもない状態です。仕方なしに昨日から東京へ避難しています。
役立たずのきのこですが、もちろんペーパーウエイトくらいにはなります。